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25日目

風邪によく効く卵酒と風邪も吹っ飛ぶ超卵酒は実際よく働いたらしい
すっきりいつも通りの目覚めを迎えることが出来た。
スケが満足していると、カクがやって来る。
「スケさん大丈夫ですか、やはりまだ風邪なので起きられないのですか?」
「…お前が早起きなんだよ;」
カクの手には携帯が握られていた。昨日、上司にかける事が出来て、それ以来繋ぎっ放しなのだと言う。
「それ、電池とか通話料とか平気なのかよ」
「通話料は分かりませんが、電池は大丈夫です。全く減ってません。」
相変わらず常識が通用しない;
『…くん、聞こえる?』
携帯から聞きなれた声が流れた。まさしく日仏ハーフ美人蹴技上司の声である。
「はい、天国の音楽のような美しいお声が聞こえておりますよ☆」
すばやく携帯を奪い取ったスケが代わりに応えたのだった。
『スケ君?まあいいわ。位置特定がまだ出来ないのよ。とりあえず帰還準備しなさい。で、なるべくそこから移動してみて。』
「島の中をですか?」
『出来れば島から出て欲しいけど…とにかく特定出来次第、猿田を迎えにやるから。』
「…どなたです?」
『猿田飛呂希。ミトーグループ特殊処理班の…社員よ。会長は知ってるはずだから。』
「…今、社員って言葉に合わないような部署名を聞いた気がするんですが…;」
『追及しない方が身の為よ。』
「…はい;」
ともかく、この島との別れは近づいているらしい。
スケは周りの景色に目をやった。

本当は。

本当は、「お宝」ってやつに興味があった。
仕事半分、希望半分。
俺の希望が叶うかどうかはわからないけれど、
「お宝」にはその力があると思っていた。
(思わなきゃやってけない部分もあった)

結局。
お宝を手に入れることは出来なかったが、
実になる物はたくさんあった。

帰ったら
無事に帰り着けたら
手紙を書いてみようと思っている。

『で、会長に代われる?』
「はい、少々お待ち…あ、無理そうです。」
『…またなの;』
「ええ。虎ではないようですが…」
『ちょっと、カクくんに替わって!』
言われて、携帯をカクに渡す。
「はい、何か?」
『前回のような無様な負け方をしたら、帰社後、特別強化メニューが待ってるから覚悟なさい。』
「…; はい…」
一瞬、ほんの一瞬だが、
カクはこの土地に来てから初めて「帰りたくない」と思った。

ともかく、この戦闘が終われば、日常に戻れるのだ。
毎日毎日、変な遺跡に潜り、喋る草や獣と戦い、色々な物を作り、肉抜き料理ばっかり食べるこの状況から。
そう
深雪さんに会えるんだ!



とかなんとか色々思いつつも戦闘を終えると、
不意に
びにょーん。
床が跳ねた!?

ぐにょーんと壁と融合する感覚が続き・・・気がつくと・・・

「外…?」
三人と一羽(?)は島の海岸に立っていた。
目の前にはそれなりに大型な客船。既に乗り込み始めている人影も見られる。
「そういえば…こんな船に乗ってきたような気も…」
「会長、いかがいたしますか?」
社からの迎えが来るかもしれない、出来れば島から移動するようにも言われている、
「うむ、楽しい経験もできたし。
 スケさん、カクさん。もうこの辺でよいでしょう。」
「「やったー!」」
思わずスケとカクが歓声を上げる。
「やっと帰れる…コレでまともな料理ができるぜ!」
水を差すようだが、帰れるとは決まってはいない。
「会長、はぐれないで下さいね。」
ここではぐれたら、前回の様には合流できないであろう;
『会長。生き物拾ってくるのはやめてくださいね。いつも何かしら連れて帰って来るんですから…スケさんやカクさんの時も事務処理大変だったんですよ。』
携帯から前・会長秘書の声がしているが、ミツクニスの耳には届いていないようだ。
ともかく一行は船に乗り込むことにした。

内部は普通に客船であった。
個室の部屋割りも既にしてあり、入口の船内図に名前が貼られていた。
二人部屋+ソファベッド。調度品などは豪華、とは行かない大衆向け程度。
そして
乗組員はいないようである。
いつも通りの『異常な状態』。
もしかすると、船全体が生き物で、乗り込んだ生き物を食べてしまうのかも
どこかまた別の島へ連れて行かれるのかも
このまま空飛んだり、沈んだりするかも…

と、思いつつも
「うああ、こんな適当なつくりのソファなのに気持ちいいいい」
「ベッドなんて久しぶりじゃのう」
ソファやベッドの快適さに抗えなかった。
「二人ともくつろぎ過ぎですよ;何が起きるか分からないのに…」
カクも、そう言いながらも船を下りる気はまったく無いらしい。
まぁ一応、ドアと窓には警戒している。

結局何事もなく船は出航した。
「主任、島から離れましたよー」
すっかり携帯を取り上げたスケが報告をする。
『その船、本当に大丈夫なの?』
「さあ?でもまぁあの島にずっといるよりマシだと思いますけど?」
「あー、早く帰って、鳩サブレと草団子が食べたいのぉ。」
「…会長、それは…;」
呑気な会話
穏やかな海
「…眠いのう」
「そうですね…カク、携帯よろし…くぅ」
ベッドとソファに二人がふわりと倒れこむ。
「え、まだ五分も経っていないですよ…」
とりあえず、ソファに投げ出された携帯を拾い上げる。
確かに、気が抜けた所為か眠いが、それにしても急すぎるだろう。
『ザザッ…た…し…ザッ…ん?』
ひどいノイズ。反射的に画面左上のアンテナ表示を見る。
アンテナ0本、充電0個。
電池が…その瞬間、携帯の電源は落ち、強烈な眠気が襲ってくる。
「…?!」
咄嗟に、手首を、爪を立てて掴む。
一瞬は眠気が引くが、眠さで力が入らない。
なにか…とがった物…
胸ポケットのペンを引き抜き




目が覚めた。
目の前には下り階段。
ああそうか、下船するのか。
振り向けばミツクニスとスケもちゃんといる
「会長、足元にお気をつけ下さい」
「うむ。」
階段を下り、床に立つ。
えーと…
「え?」
「あ!」
「む?」
意識がはっきりとする。
ここはどこか、今は何月何日何時なのか、どうしてこうなったのか、
ぐうう〜うう〜うう〜
「腹減った!!」
スケが叫ぶ。
「会長!とりあえず何か食べましょう!!」
「承認!」
ミツクニスが答える。
辺りを見回すと、どうやらここは建物の中だった。
客船のターミナルか何かのようだ。
土産物屋、トイレ、手続きカウンター、そして
17:30からのレストランと11:00からのカフェ
「とりあえずカフェだな!」
窓から見える空がまだ明るい。時刻ははっきりしないがそちらが無難だろう。
「漢字にカタカナ、日本でしょうかね。」
日本人観光客の他国、と言う可能性もある。カクは歩きながら財布の中の現金とカードを確認した。
「カクー、円だよ。」
先にカフェのメニュー(前払い式)を見上げたスケが言う。言っておいて特に返答も待たず、何か注文している。
ミツクニスの歩調にあわせて到着し、女性従業員を口説いているスケに突っ込みをいれ、支払いを済ませる。
こっそりビールを追加しようとして、今度は逆にスケが突っ込む。
なんとも久々の日常…

「あ、そうだ」
ハンバーグプレートを半分ほど食べた時点でカクが、思い出した。
携帯を取り出し
「ああ、やっぱり切れてる…公衆電話、ありますかねぇ」
「乗船カウンターのところか、出入り口のところにあったような気がするけど」
チーズサンドを食べながらスケが答える。
「ちょっと、主任に連絡入れてきます。」
残り半分をざっと食べ、財布を持って早足で去って行く。
カクを見送った二人は、ぼんやりと
「…怒られますかね」
「怒られるじゃろうなぁ…」
小さくため息をついた。
ともあれ、こうして一行の不思議な島の探索は終わりを告げたのだった。

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今日のメニュー

スケ:
質素な保存食 を料理し、 島脱出記念ケーキ をつくりました。
「甘い物甘い物。」

カク:
質素な保存食 を料理してもらい、 「島」に行ってきました(バニラクッキー) を受け取りました。
「土産と言えばな。」

会長:
質素な保存食 を料理してもらい、 「島」に行ってきました(チョコクッキー) を受け取りました。
「ビターテイストですよ。」

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